【心理学】浪費、無駄遣いはなぜ起きる?(後編)
こんにちは、火(@tuh_i)です。
前回の記事で、消費行動を狂わせる人間の心理に関して説明しました。
まとめると、
- 相対思考
⇒金額ではなく、全体に占める割合で行動を決定してしまうこと。
- 損失回避
⇒損失を避けようとするあまり、それ以上の得を見落とすこと。
- 授かり効果
⇒自分の所有物を本来よりも価値のあるものとして考えてしまうこと。
です。
今回は、前回説明しきれなかった部分を説明しようと思います。
妥協効果
妥協効果とは、極端な選択肢を避けて、真ん中の無難な選択をする傾向です。
例えば、商品A,B,Cのどれを買うか迷っているとしましょう。
商品Aは品質トップクラスだが予算オーバー
商品Bは予算の範囲内ではあるが、品質が少し安っぽい
商品Cは、予算より少し高いが、Bに比べると品質は良い
大体のの人が商品Cを買うに至ると思います。
たしかに、この3つのなかでは商品Cを買うことが合理的かもしれませんが、それでも結局予算よりも高いものを買う羽目になっています。
人間の消費行動において、「妥協」はかなり強力な要素であり、本来の選択とかけ離れた選択をしてしまう理由になります。
ひとつひとつの選択肢を独立したものとして精査して、合理的な選択をしたいものです。
アンカリング
アンカリングとは、最初に提案された値段を無意識のうちに基準にしてしまい、その基準をもとに価格の適正性を評価してしまうことです。
具体例をあげます。
テレビショッピングで必ず聞くのが、「定価16,200円のこの商品、今回は9,980円でご用意しました!!!!」みたいな言葉です。
この場合、僕たちの中で16,200円が基準となってしまうせいで、それに対して9,980円が破格であるように錯覚してしまいます。
その商品が、元々10,000円程の価値であった可能性はなかなか考えようとしないのです。
割引セールにつられて無駄なモノを買ってしまう人は、アンカリングという心理現象があることを認識しながら買い物をすることがオススメです。
快楽適応
快楽適応とは、これまで体験しなかった新たな状況に慣れてしまうことです。
例えば、高級な飲食店にいつも行っている人は、本来なら幸せを感じられるのに、舌が肥えてしまっており、幸せをほとんど感じられていないことが挙げられます。
お金を使うほど幸せを感じられると考えている人は、間違った認識をしていると考えられます。
逆に、お金がないせいで、いつも貧相な暮らしをしている人が不幸であると言い切ることもできないそうです。
快楽適応は、お金に余裕がある場合でも、そうでない場合でも発動されます。
お金が少なく贅沢ができない場合でも、それに慣れてしまうため、贅沢し続けている人との幸福度の差は以外にも小さいそうです。
皆さんの所得が仮に増えたとしても、一気に生活レベルをあげることはオススメできません。
すぐにその幸せになれてしまい、出費に対して相応の満足度を回収できないことに繋がります。
一番合理的なのは、所得増大に合わせて少しだけ生活レベルを上げることです。
所得に合わせた生活をすることは大切ですが、レベルを上げすぎることは、後々自分の首を締めることになると思われます。
まとめ
消費行動を狂わせる人間の心理は
- 妥協効果
- アンカリング
- 快楽適応
です。
このような心理を常に持っていることを知っておくだけでも、お金を適切に使うことにつながります。
今回の記事が面白いと思えたら、ぜひ身の回りの人に共有してください。